例え、歩みは遅くとも。-第9節・鹿島戦-

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悔しいが、チームとしての力の差は歴然だった。
ジェフは全力を尽くしたが、それでも鹿島との間には埋め難い差があった。必死にもがいても、7割の力で平然と受け止められる。そんな虚しさが昨日の戦いにはあった。

けれども、立ち向かう姿勢は見せてくれた。
21本のシュート。シュートすら撃てなかったチームが、9節を経て、シュートまで持ち込める、躊躇せずに撃つ、それを試合を通じて実践できた。その事を前向きにとらえたい。


内容的には、東京戦の後半から攻撃面において向上して来ていると思う。
転機は、偶然の産物でもある坂本のCB起用だろうが、「声の出せる」坂本がラインを押し上げる事で、チーム全体がコンパクトになり、プレスが効果的に効き始めている。
高い位置からのボール奪取を基点としたカウンターを、浦和・新潟・鹿島の上位勢に対してある程度見せることができた。陣形がコンパクトになったことで、選手間の距離が縮まり、巻に当てたボールを繋げるようにもなりつつある。その結果、シュートで終わる回数も増えてきている。

足りないのはゴールだけ。
あと一歩のところまでは迫りつつある。

結果が出ないのは、監督や選手自身のコメントにもある少しの差の部分だろう。
鹿島戦でも、少しずつの判断の遅れや、トラップミス、パスミスが、自分達の流れを自ら切ってしまい、そして結果にも繋がってしまっていた。

一朝一夕には解決できない問題ではある。
けれども、練習に練習を重ねれば、解決できない問題じゃない。
鹿島だって、軸足をしっかりとつけて時間を重ねているからこそ、今の彼らがある。

9試合が過ぎ、17位。正直、焦る気持ちは誰しもあると思う。
しかし、チーム作りで出遅れたが、状態が上向きなのは確か。
補強は早くて7月。ここは辛抱のしどころだ。

ジェフは、いつだって逆境からの戦い。
今の上向きの流れの中で、勝利と言う結果が欲しい。
やりたい事をやって、結果が出れば、自信が生まれる。
自分達の進んでいる方向が正しいと信じることが出来れば、プレーに迷いはなくなる。

選手を、監督を、「今の」ジェフを信じられるかどうか。
それは、サポーターもまた同じだ。