かろうじて拾った勝ち点3 第7節・群馬戦

かろうじて拾った勝ち点3 第7節・群馬戦

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こう言う勝ちが、後々効いて来るんだと信じたい。
負けも覚悟するようなボロボロの内容だったけれども、勝ち点3を奪取。
やれやれと言ったところだ。

試合前に心配された天候は、多少強い風が残ったものの大きな影響は無し。
怪我の峻希は間に合わず、前節と同じ布陣で臨むこととなった。

立ち上がり、CKの流れから谷澤が強烈なミドルを枠に飛ばし、上々の出足かと思ったのも束の間、試合のペースは時間と共に群馬のものとなって行く。
前節との大きな違いは、球際の勝負に集約される。
群馬はここまで成績が伴わず、ホームで挽回のきっかけを得ようと、前半からかなりハイペースで飛ばしてきた。寄せが速く、当たりも強い。対するジェフは、前節の大勝で気が緩んだか、局地戦で後手を踏み、テンポが上がらない。ルーズボールが、群馬の方ばかりに流れていく。

何度も観てきた光景だが、下手な考えを巡らすばかりで、頭も身体も動いておらず、一番大事なシュートまで持っていけない。

一方の群馬は、当然のようにヨネのサイドを狙ってきた。
谷澤がフォローに入っているものの、ヨネの重心は前がかりになっている。守備も得手な訳じゃない。
何度も突っつかれれば、ボロが出るのも当然だった。

シュートまで持ち込めない、怖さの無いジェフのボール回し。
それをハードワークで追い込んで、ヨネの裏を狙ってカウンターを仕掛ける。
時間と共に劣勢は鮮明になっていった。

押し込まれる時間が増え、そして前半・後半1回ずつ、オフサイドになったとは言え、揺さぶられ、ゴールネットを揺らされてしまう。

転機になったのは、53分のPKだった。
PK自体は、やり直しのPKをケンペスが外してしまって得点に至らなかったものの、このプレーで群馬が一人少なくなり、その結果、ヨネへのプレッシャーが甘くなって、ヨネが上がれる機会が増えていった。

それでも、1人多いワリに攻め込む事が出来ず、ようやく得点を奪えたのは78分。
兵働の浮き球を、右サイドを駆け上がったヨネが頭で折り返して、最後はジャイールがフワリと浮かせたヘッドで合わせる。
さらに、85分には、ジャイールのアウトサイドでの絶妙なスルーに抜け出した田中が折り返し、中央でケンペスが易々と合わせて追加点を奪って勝負を決めた。

そんなこんなで2点を奪って勝ったものの、チームとしての特に攻撃での一体感が感じられない。
若干、サイドアタックへの意識は出てきたと感じるものの、相変わらず棒立ちの選手が多くて、マイボールになった瞬間の、オートマティズムを伴った動き出しがほとんど無い。
「下手な考え休むに似たり」の状態だ。

結局のところ、去年培ったディフェンスの堅さ(とは言え、危ないシーンも多かったが)と、
今年入ったブラジル人の決定力に助けられて、何とか勝っていると言うだけの状況になっている。

勝ちは嬉しい。勝ちに勝るものは無い。
けれど、リーグも7試合を消化する中で、もう少し攻撃に連動性が出てきてもとは思う。
いや、その前段として、攻撃への積極性と、局地戦の強さ、運動量が足りないのだ。

「もっと出来る」のを知っているからこそ、物足りなさを感じて仕方が無い。
試合が終わって倒れこむような選手は、今のジェフにはなかなか居ない。
(先週のヨネはだいぶ頑張っていた)
やりきった感を、スタジアムで感じ取れない。
もっと走れたろうと思うし、シュートを打てただろうとも思ってしまう。

ベーシックな部分で、もっといつもやらなくてはならない事があるはず。
試合毎に、やれたり、やれなかったりするのでは、今年も悔しい思いをする羽目になってしまう。
この勝ちを、次に繋げる為に、もっとやれるところを見せて欲しい。