潮目が変わりつつある?

NO IMAGE

正直、驚いている事がある。
この2試合、岡野・乾の若い力が出てきた途端、
半月前はあれほど暗かったジェフサポの空気が一気に明るくなった事だ。 

クラブが本当の意味で再建の軌道に載るには、問題は多々あるけど。
この空気。もしかしたら、この中に、ジェフ復活の手掛かりはあるんじゃないか?
そう思える、ポジティブな変化だった。

いま改めて思うのは、ジェフはビッグクラブの真似事は出来ない。
2007年の選手の大量流出や、降格以来、目先の成績を取り繕うために、
「ジェフらしくない」、移籍による補強を重ねて来たけれども。
その度が過ぎた。 

やっぱり、ジェフは大補強より、育成とピンポイント補強。
ユースの選手や、スカウトがジェフに合うだろうって見込んで獲得した選手たちを、
練習から一生懸命走らせて、地道に育てて、勝っても負けても、一緒に戦って上を目指す。
そう言うカラーこそが、「ジェフらしい」んじゃないかと。

入団した時から、あるいは入団する前から、
知っている、応援し続けた選手達が、ジェフで一人前になる姿を見届ける。
そして、いつかタイトルを獲る姿を思い描く。
そのイメージが、クラブを取り巻く「みんな」で「共有」出来るだけで、充分なんじゃないだろうか。

その結果が、すぐにJ1に戻れるか?と言われたら分からない。
けれど、2009年の降格から来年で8年目。
今更だけど、ようやく、腰を据えて「ジェフを作り直す」覚悟はジェフサポに備わったんじゃないかと思う。

だから、今こそ「クラブ」は、強化を担うGMさんやフロント陣には、
この空気を敏感に感じ取って、クラブを取り巻く人達に呼びかけ、説明して欲しいと思う。
「ジェフを作り直す時間をくれないか」と。
「チームが熟すまで、待ってくれないか」と。

J2に落ちて数年は、とにかくJ1に上がれと正直思った。
けれど、今はもう違う。
じっくりやらなきゃ、ジェフはもっと回り道をすることになる。

セレッソ戦、スタメン発表での岡野、乾への拍手の大きさ、
ハルヤ、阿道のゴールへの歓声の大きさ、
残された現役の時間をジェフに捧げる、勇人や岡本への励ましと期待の大きさ、
この空気を感じ取れば、ジェフの進むべき方向性の一つは見えたんじゃないだろうか。

長い長い低迷の時間から、潮目が変わりつつある。
これを感じとって、逃してはならない。
そう思わずに居られなかった、セレッソ戦だった。