先制しながら、相手に止めを刺せずに逆転負け。
つい最近、松本でのアウェイゲームでも見た負け方だった。

失点は一向に減らず、上昇機運はつかめない。
シーズンも後半戦に入り、今季をどう終えるか、今後にどう繋ぐか、
クラブの考え方が問われる局面になっている。

LINEUP111531047642644
3週間ぶりに迎えたホームゲーム。
アウェイでは、小島のゴールで辛勝した大宮をフクアリへ迎えた。

スタメンは、4-4-2。登録上はFWは4枚の4-2-4になっていた。
高木が柏へと移籍してしまい、左SBには乾。逆には茶島。
どれだけ守れるか、ではなく、どれだけ攻める事が出来るかが鍵になる2人。

中盤には、矢田がアンドリューとドイスボランチを組み、
ここのところ組んでいたダイヤモンドよりも、役割分担がハッキリして、
期待の出来そうな布陣にみえる。

為田と船山が左右に開き、前線はラリベイと指宿が構える。


対する大宮は、前回の対戦で途中から出場して素晴らしい動きを見せていた、マテウスが先発に名を連ね、シモビッチはベンチスタートとなった。

西日本で水害が発生し、関東も南からの湿った風でかなり蒸し暑い。
その昼間の余熱が残る18時に試合は始まった。


開始から、主導権を握ったのは大宮。
出足良くジェフにプレッシャーをかける。
1分には、乾からアンドリューへのバックパスミスをマテウスに拾われ、あわやのピンチを迎えると、10分までに次々とセットプレーを奪って、ディエゴを脅かす大宮。

が、劣勢にも関わらず、先制点はジェフだった。
左サイドを、為田が深々と抉り、クロスボールにラリベイが足で合わせてコントロールショット。ゴールに向かって右隅に流し込み、嫌な流れを一掃。

その後は、左右を広く使いながら、追加点を奪うべく攻勢を仕掛ける。
24分には、茶島、指宿が連続でシュートチャンスも活かしきれず、
大宮もセットプレーの早いリスタートや、カウンターから機を伺う激しい展開。

すると、ジェフ側の右サイドに居たマテウスが、いつの間にかポジションを左へ移していた。狙いは、乾の裏側だった。そこを、右SBの酒井と、ポジションを移したマテウスがコンビネーションで崩しに行く。

29分、早くもその狙い通り、酒井→マテウスのラインで抜け出され失点。
乾は、高さはあるものの速さが無く、裏を取られると全く追いつけない。
この試合を通して、その守備的なリスクは改善できなかった。

ただ、同点に追いつかれたものの、前半はジェフのペースが続いた。
中盤の矢田とアンドリューのバランスは良く、守備時には矢田もディフェンスラインに下がって、アンドリューと「つるべ」のような、上げ下げの関係が出来ている。
そして、そこから供給されるパスを両翼がフィニッシュへと繋ぐ。

36分には、乾が村井ばりの「うなぎドリブル」でヌメヌメと攻め上がって、そのままシュート。37分にも乾から左クロス。40分には、船山のコーナーキックからの強烈なヘッドを、相手にライン上で阻まれ、船山、ラリベイのミドルシュート、乾がフリーでボールを受けるも、相手の必死の守りでシュートを撃てず、など、得点機は多くあった。

が、決めきれないのがジェフ。
相手の頑張りもあれば、ジェフ側の判断の遅さ、あるいは意外性の無い素直さが原因なのかもしれない。いずれにしても、追加点を奪う事は出来なかった。

20180707
後半頭から、選手交代。
矢田に変えて小島。
前回対戦でゴールしているとは言え、怪我から復帰したばかりの小島の緊急出動と言う事は、矢田に何らかのアクシデントがあったのだろうか?そうとでも思わないと、前半の矢田の出来からすれば、交代は意外でしかなかった。

後半、「あっこちゃん」に乗せ、攻勢をかけるジェフだが、精度のないクロスが行きかうばかりで、前半と違って一向にシュートを撃つことが出来ない。
ジェフの攻勢の中、乾の裏側を相変わらず虎視眈々と狙う大宮。
10分には大前が、そのスペースを使って右クロス。

状況を打開できないジェフは12分に早くも2枚目となる清武を指宿に代えて投入。
けれども、全く彼が前を向いてボールを受けるシーンが作れない。

18分には、マテウスが足を吊って交代。
嫌な選手が下がってくれたが、しかし、彼はその鋭い動きで、ジェフをすっかり消耗させていた。まだ後半の半分にもならないが、ジェフの動きが目に見えて悪い。走り過ぎ、走らされすぎた。スタミナ切れだ。

すると、ディフェンスラインから、甘いミスパスが中盤の高い位置で奪われ、
危ないシーンを招くと、それがスイッチになったように大宮の攻勢を呼び込み、

23分には、大宮の右クロスから中央で富山が余裕を持ってボールを受けて、ハーフボレーで逆転弾を打ち込むと、26分にはハーフェーライン付近で船山がキープしきれずにボールを奪われて、それを一気に前線に送られると、大前が近藤との1対1から追加点。

さらに、31分にもカウンターから突破を許し、PKを取られても仕方の無いようなシーンが続く。一度失点すると、バタバタしてしまい、チームの誰も落ち着かせる事が出来ない。もう、何度も言われて来た事だ。

点差が2点に広がり、この時点で、ジェフは後半シュートゼロ。
大宮は、試合を締める為、シモヴィッチを投入。
このあたりの采配で、もう勝負あり、だった。

ファウルを得て、清武が狙うも正面。
クロスや、コーナーキックは、相手GK笠原が長身を利して難無く捌く。
迫力の無い攻めを、単調に繰り出しては、相手に受け流されるジェフは、見せ場無くタイムアップを迎えるしかなかった。


IMG_20180707_200228
ブーイングも起きたが、それもまばらだった。
そうしたところで、どうなるものではないと言う悩みの深さが、試合後の澱んだ空気を作ったのだろう。


残念ながら、試合内容に一向に改善が見られない。
試合に直結するようなミスを監督は嘆くけれども、そう言うミスが発生しやすいリスクの高い戦術を選んだのは監督自身なのだから、そのリスクを減らす戦い方や、もしくはリスク以上のリターンが攻撃面で見せられるような戦い方の進化を見せなくてはならない。

が、ハイライン・ハイプレスと言われたジェフの戦い方は、だんだんに凡庸な過去のジェフと同じような戦い方に収束しつつある。

ペナルティエリアの周囲でボールを回すばかりで、縦に速く崩す選択肢が無く、サイドに逃げては精度の低いクロスを上げるばかり。残念ながら、J2では屈指だろう、ラリベイと指宿の高さも活きていない。

ハイプレスを仕掛けようにも、そもそも運動量が相手チームを上回っていない。
今季の始動は早かったが、残念ながら敵を圧倒するような体力は、2003年のジェフのように身につけられては居ない。


今のジェフは全て、中途半端になってしまっている。
ハイラインでプレーエリアを限定し、ハイプレスでショートカウンターを仕掛けるようなシーンはほとんどもう見られなくなっている。ポゼッションして、回すだけでは、点に繋がらないのは、今行われているワールドカップでもスペインあたりが苦しんでいた。

自分達の戦い方に迷いがあるから、
あらゆる意味で「速さ」を失っているんだろう。

が、ジェフが魅力的なサッカーをしていたのはいつだって、「速さ」があった時だ。
ベルデニック監督、オシム監督、木山監督の就任直後、そしてエスナイデル監督が昨季終盤に見せた7連勝のとき。ゴールへの道筋は、シンプルに速かった。
回すだけじゃない、縦に速い、シンプルな攻撃を。

そして、守りにおいても、ハイラインのリスクを軽減したはずの中庸のラインが上手く行かないのなら、ハッキリしたハイラインに戻して、裏はオフサイドとラップと、ディエゴに任せるような、シンプルな守備を。

プレーエリアが狭ければ、運動量は少なくて済むのもハイラインの利点だったはず。
ハイライン・ハイプレスを、「何のために」仕掛けていたか、思い出して欲しい。

カドを落として洗練されていくなら良いが、
特徴を無くして凡庸な戦術に逆戻りしていたのでは、脇の甘さばかりが目立つ。

状況が変わるたびに迷っているだけじゃ、
待っているのは「同じような敗戦」だけだ。
正念場が続く。監督、選手の奮起を期待したい。

JEFSPIRIT.com BBS(掲示板)へ