千葉市中央図書館にたまたま入荷していたので読んだのだけど、
とっつき難い本かと思いきや、意外や意外。

非常に多くの内容が、Jリーグを参考して書かれているので、
分かり難いマーケティングの話をされているのに、
何となく感覚的に分かってしまう。

そして、読み込めば、サポーターとは別のクラブ側のマーケターとしての視点で、
プロスポーツビジネスを理解する助けになる。

つまり、この本を読むことで、
サポーター目線から見て、クラブフロントがサポーターに見せる行動、発信が、
「これはクラブの為になっているのかどうか」、学問的研究の見地から、
裏づけ出来るか検証する事も出来るようになっている。


一例として引用すると、

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P8〜9

第二に「B to C」であるが、これはスポーツマーケターが最も得意とするチームやクラブとファンの関係づくりであり、結果としてのチケットやグッズの販売量の増大である。そのために最高のパフォーマンスを見せ、ファンの心を虜にし、チームやクラブに対するロイヤリティを高め、対話を繰り返しながらファンの数を増やしていかねばならない。そのためにチームやクラブは、ホームゲーム以外の日常生活の中でも、ファンとの関係性を高める機会を戦略的に構築する必要がある。

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この部分だけ読んでも、ジェフの現状と比較して、サポとして感じるものがあるんじゃないだろうか。

直近の例を挙げれば、
2019シーズンシートの更新に際して、封書で事務的な書類しか送らなかったクラブの対応が、上記に反した問題行動にあたる。

この件、気にならないという人も居たが、
自分のように大いに不満に思った人間も居た。

つまり、

1.戦績が悪い状況の中で、クラブの考え方を伝え、
  シーズンシートを継続して貰えるよう説得する大きな機会の一つを自ら放棄した
  (挨拶文すらない事で、反発すら招いている)
2.それによって、クラブの重要な収益源であるシーズンシート契約を減らしかねない
3.ファン、サポーターが減れば、スポンサーへの継続の説得材料が失われる

と言った悪循環を招いてしまっている。
ファン、サポーターの意志、行動決定は、感情的なものに大きく左右されるものだからこそ、丁寧に対応しなければ、クラブ自身が大きな不利益を蒙ってしまう。
(逆に、丁寧な対応と説明をしていれば、ファン、サポーターは、戦績が悪くても、クラブの心強い味方となる可能性が大いにある。)

が、ジェフの場合、スポンサーの大半が親会社の系列が占め(これは本当にあり難く心強い事だが)、本気になって営業しなくても「なんとかなってしまう」。
社長も親会社からの出向で本職ではなく、任期があり、帰るところがある。
だから、自らの身銭で経営するクラブの経営者とは、お金の価値も、ファン、サポーターの存在も、捉え方が異なってしまっているのではないだろうか。

これは、ジェフと言うクラブそのものの将来を考えたとき、非常に危険な問題。
本を読んで、正常な、あるべき考え方を再確認させられた。


さて。

本の紹介から脱線してしまったけれども、
最初の章を読んだだけでも、上に書いたような自分の応援するクラブの状況に照らして考え込んでしまうくらい、非常に興味深いテーマが語られている。

スポーツマーケティングについて学ぶにも、
自分の応援するクラブのあり方への理解を深めるのにも、
また、マーケティングそのものを噛み砕いて学ぶのにも、良書だと思う。

SNSの利用方法など、新しいテーマについても触れられているので、
せっかくの改訂版が古くならないうちに読んでみて欲しい。


ちなみに自分は、図書館で借りて読んだ後、一冊買いました。
興味のある方はぜひ。


スポーツマーケティング(改訂版)
原田 宗彦 (著), 藤本 淳也 (著), 松岡 宏高 (著)
大修館書店
2018/4/28発行


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